勉強法総論

より詳しい説明が「いわゆる勉強の仕方」→「春(1学期)」→「現役生向け」or「大受生向け」にあります.「夏」「秋」「冬」も頃合いをはかって見ておいてください.

●あたりまえなことがふつうにできれるスキルを身に付ける

●数学力の3本柱
数学の勉強とは,入試問題解き方を覚えることではなく,次の3つの力を伸ばすことだと考える.
基本へさかのぼって考える.
現象そのものをあるがままに見つめる.
計算を合理的に行う.

●反復練習
「河合塾のテキスト」など,質の高い素材を『学習ベース』と定め,それを信じて反復練習する.狙いは,上記「3つの力」を伸ばすこと.(問題の解き方を覚えることではない.)このように正しく目標設定すれば5回でも,10回でも反復する価値はある.

●「質」と「量」
前記学習ベースを精緻に繰り返す『質』の高い学習を通してしっかりした“数学脳”を作り上げることが先決.で,構築された土台に立って,演習量をこなして問題を解く力,スピードを向上させていく.

質問について

率直に言いますね.数学をするときは,自分一人で対象と向き合うのが基本です.何か不明点がある度すぐ安易に他者に尋ねるという態度は,学力向上を確実に妨げます.質問する前に必ず自分で,自分だけの力で解決できないかと考えてください.
あ,もちろんこれは私個人の持論・確信です.先生毎に考え方は異なるかと思います.
以下に,よくありがちな質問サンプルとそれに対する回答を列記しておきますのでご参考に...

  • 単純な板所間違いの指摘→文脈で判断して勝手に直しといてね.
  • 「ココが理解できなーい!」→あと一回自分の頭で考えてから
  • 自分で計算もしないで「この式どうしてこう変わるんですかぁ?」→帰りなさい
  • 他のセンセイの授業に関して→領海侵犯ゆえパス
  • くだらない市販サンコウショの内容→その出版社・筆者さんへどうぞ
  • 学校の問題→学校のセンセイへどうぞ
  • 数学が中途半端にできる生徒さんがよくもってくるタイプ:
    「センセイ.問題文で『偶数』とある所を一般化して『整数』に変えたらどう解くんですか?」
    まず,考えたいなら自分で考えなさいと.それ以前に・・・「テスト問題」・「入試問題」とは,生徒が“試験時間内に”解けるよう,テーマを絞り込んだり数値調整したりして苦労に苦労を積み重ねて出題するもの.そうした作問者側の労も顧みず,いい気になって勝手に内容いじって「一般化」などと・・・100年早いざんす.
  • 常識を超える量の質問→他の生徒さんに対して不公平になりますので・・・絞って絞って.それがアナタにとっていい訓練になります.
  • 「この解答添削してくださーい」→河合塾の授業システムに組み込まれたもののみやります.個人的な添削は受け付けてません.
  • 「この公式,試験で使っていいんですか?」→全ては状況次第.問題全体に占める比重や採点官の趣味で決まることですので私に聞かれましても・・・(授業で「たぶんこー採点されるんじゃない?」っていう情報はちゃんと提供しますので聞ーといてね.)
  • 私が授業でよく使う記号,たとえば「f(x):=sin2 x」(sin2 xをf(x)と呼ぶことにするの意.「使用する数学記号」のページ参照)をテストで使っていいのかという質問→どれも数学業界では普通に使うものなので問題ないでしょう.まー個々の採点官が趣味で決めることなので「でしょう」という言い方に留めておきますが.それより問題として大きいのは・・・そーゆーことを心配してワザワザ訊きにくるくるアナタ,もっと優先して心配することあるでしょってこと.もちろんそれは,数学のチ.カ.ラ.
  • 「センセイ.どーゆー時が解法Aで,どーゆー時に解法Bを使うんですかぁー」→そーゆーこと考えたこともないのでねー.まーたいていは,“次に”何するかを暗算レベルでシミュレーションすることで“今”どうするべきかを判断しているようですが.
  • 前提となる内容を延々「説明」してなかなか「質問」してくれない人→前置きはいいからイキナリ「ココわかんない」って指差して訊いとくれ.問題見ずとも即答しまっさ
  • 「何回やっても答が合わないんですけど・・・」→まずは解答の「最初」と「最後」をチェック.間違いの8割はそれで見つかる.それでもダメなら見てあげま・す・・け・・・ど・・・・・(いちばん疲れるんだこれが)
  • 授業の解答とは違う別解→本当に別の方法で解いたけど自信がなければどーぞー
  • ただし,その別解が授業での解答に比べて完全に遠回りで面倒な場合,それをワザワザ持ち込んで「こーゆー解答したんですが・・・」などと見せなくていいです.劣った解答は破り捨て,正しい解答を“真似”してください.そして,身に付けてください.今一な解答にこだわってそれを追及したりすると,また同じような今一解答をやってしまう・・・人間の脳はそのようにできているっぽいんです.正しい解答を,だけを,しっかり身に付ける.これが学習の基本です.
  • 取るに足らなさそうな些細なことだけど気に掛かる→そーゆーのが大事なこと多いんです
  • 「ドコがわからないのかモヤモヤモヤ・・・」→何を尋ねたいかをまず整理.それも無理ならとりあえずおいで

こうしていろいろ頻出質問サンプルを提示してみると・・・ホントにする価値のある質問ってほとんどないことがわかりますね.質問に来た生徒さんにとって有意義だったものって,年に(担当全クラス合わせて)2,3件程度です.生徒さんが疑問に思うだろーなーっていう内容は,授業で先回りして言っちゃいますのでね.

春(1学期)

4月開講時までにやるべきこと

4月から受験生活をスタートする人に対して,それまでにやっといて欲しいなぁと私が望むことを書きます.
3月は予備校の授業も一休み.自分で勉強する時間が長くなります.この期間を有意義に使ってスタートダッシュ!・・・と行きたいですね.
4月からの授業では,上位大学の入試に対応するべく高度な内容もお教えすることになります.しかし,だからといって,「じゃあ4月までに高度な問題演習をたくさんこなしてある程度“難しい問題が解ける”ようにしなくっちゃ」なんてけっぱる必要はありません.
まあ4月から毎週くどいほどお話しするわけですが,数学の入試問題ってのは,数学という学問の基本原理を正しく・深く理解することで,自ずと解けるようになるものです.だから,まだ基本がわかってない,あるいは何が基本なのかすら知らない全国何万の生徒さんたち(失礼っ!!)が,チャ○ト式買ってきてひしこいて問題解きまくる姿を想像すると・・・おお.この世のすべての受験生に救いあれ・・・
「よっしゃ.そんなら基本を独学で究めておこう」という人もいるかもしれませんね.もちろんそれができれば素晴らしいですが・・・.この「基本を正しく理解すること」こそ,数学の勉強でいちばん難しいものなのです.問題解法を覚えることなんかより遥かに.基本が独学で正しく理解できる人なら,そのへんの本屋さんで860円の問題集買ってくりゃ問題だって自力で解けるようになります.予備校なんて不要なんです.実際はというと,基本原理の正しい理解を問題解法と結びつけることがほとんどの学生さんにはできません.私にはそれができますので「職業」として講師やってられるわけです.
てなわけで,この時期やる意義があり,独学で無理なくできること.そして,4月からの授業運営において,生徒さんにいちばん鍛えておいて欲しいこと.それはズバリ「計算力」です.
数学を本当に理解するには,大まかな発想や方針を頭の表層でわかるだけでは不充分です.長~い解答経過のすべての計算を,自分の手と目と頭で最後まで実行する.それを繰り返す.こうやって頭の中に数学的思考回路ができあがって行くのです.ところがその過程で,しょっちゅう計算ミスったり,因数分解1つに1分も2分もかかっちゃったら・・・ね?イヤんなって放り出したくなるでしょ.
また,私は授業で基本的にすべての計算過程をライブで実行してみせます.このとき,私の計算スピードに“ある程度”ついて行ければ,その場でナットクでき,「正しい計算法」も吸収できる.ついて行けないと,「何やってるかわかんないけどセンセイがやってるんだからたぶん正しいんでしょ」と傍観して終わり,家帰ってからまたトロトロ復習・・・こうしてどんどんドンドン差が開いてくんですわ.なので・・・

受験数学における得点力は,計算力とものの見事に正比例します.

1つ注意.世間では「計算」をナメてる受験生が多く,解答に計算の途中経過が載ってない教科書傍用問題集で練習するうち我流の下手な計算法を身に付けてしまいます.受験レベルで通用する正しい計算法を詳しく解説した拙著「合格る計算」で日々鍛錬することをおすすめします.
この時期とくに優先的にやって欲しいのは,あらゆる分野の下地となる「合格る計算ⅠAⅡB:2~8章,13章」です.理系の人で4月から数学Ⅲを始める人は特にです.(当ページの「プリントどうぞ」「ピンポイント」「スタート!数学Ⅲ」でも一通りの確認だけならできます.)
なお,さっき「問題解く練習しても無意味」のような言い方をしましたが,「問題解いてもまったく無駄だ.解いてはいけない」とまで言ってるわけじゃありませんよ.訳わかんないままひたすら問題解きまくることで蓄積された雑多な知識の断片が,ある日ある時ある先生の一言でみごとに線で結ばれ体系化され光が射すということもありえますので.ただ,優先順位として,やはり難しい問題演習は後回しでよいと言ってるわけです.時間的余裕があるなら,あまり気張らずテキトーに問題解く練習を数こなしてもいいですよ.ただしあくまで気楽にね.

基礎シリーズ(1学期)の過ごし方

Ⅰ学期の過ごし方(現役生向け)

「数学を学ぶ」とは?
最初にハッキリと言っちゃいますね.
あたりまえなことがふつうにできれば,東大・東工大・一橋だって医学部だってちゃんと受かります.逆に言いますと,ほとんどの受験生はその「あたりまえなこと」ができていない.というか何が「あたりまえ」で何が「ふつう」なのかを勘違いしている人が多いのです.もっとも多いカンチガイ君は,「Aという問題には a という解法」という例の・・・
だって数学という学問は,ニュウシモンダイを解くためにあるんじゃありませんから. 問題を解く(解き方を覚える)ことだけが数学の勉強だという考えの不気味さに早く気付きましょう.それが最初の一歩です.
数学はそれ自体が1つの美しい体系です.基本概念の定義に始まり,さまざまな公式・定理を導いていく過程そのものが数学です.だから,授業もそうしますし,皆さんもそうしてください.
まあたいていの場合,基本ってのは一見無味乾燥で,基本事項だけを読んでいると眠っちゃったりします.でも先へ進めば進むほど,振り返ってみたときその“良さ”が・・・染みてくるんですわこれが.その“良さ”を実感させてあげるのが私の務めかなと.
えー.要約しますと,数学の学習は
基本原理←→問題演習 の往復運動
これですな.「問題から基本へさかのぼろう!」たぶんこれから授業で何百回も聞かされるはずです.ウルサクてすいませんが,覚悟しといてね.

問題は「解こう」としてはならない.
「解かなきゃ受からんだろうがっ!」ってお怒りの方はまあまあ落ち着いて.だって目の前に問題文があったら,そこで扱われている数学的現象そのものをドングリ眼でちゃんと見つめる.これが「ふつう」.いわゆる自然体.たとえば図形の問題ならその点Pはどのようにして定まった点か?数列だったらいまそこにある数の並びはどのような規則にしたがって並んでいるか?関数 f(x) は x の増加にともなってどのように変化するか?そのようなあるがままを見て得られた情報が,自分の頭の中に備え付けられた基本という枠組みと結びついた瞬間,「解けたな」となる訳です.
このような「あたりまえな」姿勢で臨めば,田舎の公立校の生徒(昔の私)も読んでる教科書に書いてある基本事項と,トウキョウダイガクの入試問題が解けるってことの間の距離は,じつはずいぶんと近いのです.それをわざわざ下手にドリョクして遠ざけてしまっているのが前出のカンチガイ君.
「基本へさかのぼる」と,「現象そのものを見る」.そしてあともう一つ.

なんだかんだ言って計算力!!
計算が「速く・合理的」か,それとも「遅く・非合理的」かによって,同じ努力をしても得られる成果はまるで違ってきます.前述した基本の習得に不可欠な定理の証明をどの程度の時間と労力で済ませられるか.試験中,目の前の現象を2,3手行まで暗算で見通しながら把握できるか.などなど,「数学」のあらゆる局面で「計算力」はモノを言います.なので,入試における得点力は,計算力と正比例するわけです.授業でもほぼ全ての計算過程をお見せしますが,まさか「じゃあこれから15分は計算ドリルタイムね」なんてヒマはありません.本気で受かりたい人は,ぜひ拙著「合格る計算」で,日々15分反復練習を積んでください.

繰り返して“身に付ける”
ここまでに述べた「基本」「現象」「計算」が,数学の力を伸ばす上での3本柱です.何が大切かわかりましたね.頭では.でも残念ながら,「今日からワタシ.あるがままを見る人に生まれ変ります!」ってな訳にはいきません.○年間にわたって染み付いた悪癖を矯正するには,意識しながら繰り返すことが必要です.
この「意識しながら」ってのがクセモノでして,はじめのうちは自由に身動きとれなくなり,以前よりさらに数学ができなくなったように感じることもあるかもしれません.でもそれは一過性の現象です.そこでめげてしまい,けっきょくもとのカンチガイ君に戻ってはいけません.正統的な努力を継続し,あたりまえなことを繰り返して,本物の数学スキルを身に付け,その努力の成果が無意識に沈んだとき(←ここ,故・伊藤和夫氏のパクリ),問題は,解けるように“なってます”.
その「繰り返し」対象とする学習素材を,ここでは『学習ベース』と呼ぶことにします.
『学習ベース』としては,河合塾のテキスト(特に基礎シリーズ)が最適です.なぜなら,そこに戻ればいつでも関連のある「基本」にさかのぼりながら典型問題解法が確認でき,扱われている数学的「現象」を見ることの大切さが身に沁みる,そんな良問が厳選されていますから.もし受講講座ではカバーできない分野があるなら,自分でいちばん信頼に値する素材を選んでください.その選考基準は,前記の通りです.「計算力」を伸ばすための学習ベースとしては,前記拙著を活用してください.
この『学習ベース』を持つことこそ,勉強を成功へ導くためのキーポイントです! ただし,この反復が「問題Aと解法aの対応付け」のためだったらあまり価値はありません.3回くらいやれば解き方丸暗記しちゃうでしょ.刺激無くなって惰性になり,効果薄れます.学習ベースの反復は,あくまでも上記「3つのポイント」を意識して!そしたら,何回でも繰り返す意味はあるんです.

質?それとも量?
上記のような,質の高い素材を用いて質の高い学習を反復することが先決です.これを通して数学という学問の基本体系が頭の中に構築され,自然な目で現象を見る習慣づけがなされ,合理的に効率よく計算ができるようになって初めて,問題演習によって何かを得,そして記憶に定着することが可能となります.下地もできていないまま単に問題演習量を積んでも,せいぜい前述の「問題Aと解法aの対応付け」ができるだけであり,しかも100題勉強してもそのうち70くらいはすぐに忘却の彼方です.だって,整理して記憶にとどめる「枠組み」をもっていないのですから.
なので春,1学期は断然『質』優先.そこがある程度備わってきてから『量』の学習をスタートさせましょう.
ただし,あまり杓子定規に「勉強の順番は質→量」と決めつけ過ぎるのも息苦しいです.ものによっては,たとえば「計算力」,とくに数学Ⅲ微積分の計算なんぞは量をこなさないことには何も始まりませんしね.
さて,量をこなすためにどの問題集を使ったらいいか・・・.じつはそこ,私のいちばんの弱点でして・・・問題集のこと,じつに詳しくないのですが・・・あくまで量をこなすためと割り切り,多少イイカゲンにやるべきものかと考えますので,ちゃんと詳しい解答の付いた問題集でレベル・波長が合うものを見つけてやればいいと思います.
とにかく,勉強のコツは『メリハリ』(「メリ」=「量」→力を抜いて,「ハリ」=「質」→精緻に)をはっきりつけることだと心得ておきましょう.

わからなくても考え続ける
数学の本当の底力は,「正解が得られたとき」より,むしろ「正解が得られる以前の過程」において伸びます.たとえけっきょく解けなかったにせよ,です.これ実感.
ときには「こりゃあまいった」というところまで考え抜いてみましょう.考え抜くことによってしか越えられない壁が,数学には確かにあります.ただし・・・

わからないことは棚上げする
「わかるまで考え続ける」というのは完全な間違い.だって,一生考えたってできない問題なんて山ほどありますから.正直に白状しちゃいますが,数学って難しいものです.学年が上がるにつれ,スラッとわかることが少なくなります.どこかでアキラメないと先へは進めません.そしてじつは,先へ進んで振り返ってみると,いつのまにかわかっていたりすることもよくあるのです.
とことん考え抜く探求心と,わからないことをそのままほっぽらかしておけるエーカゲンさ.数学と付き合うにはこの2つの相反する要素が両方とも必要です.2重人格者になって上手くチョロマカそう!
「どっちか1つに決めてくれないと困る」って人は,スウガク行き詰る.人生も息苦しい.さらには「先生.どういうときが“考え続ける”でどういうときが“棚上げ”ですか?」なんて訊いて来られるともう・・・

まとめ:学力向上へのキーワード(口癖)確認

  • 基本へさかのぼって考える.
  • 現象そのものをあるがままに見つめる.
  • 計算を合理的に行う.

「河合塾テキスト」と「合格る計算」の正しい反復練習により,これら3つの力を身に付けましょう.

予復習の仕方
それを自分で考えるのがまず勉強.ここまでに書かれたことが理解できていれば大丈夫.
復習について1つだけ.ノートを読んだだけだとなんとなくわかったような錯覚に陥って幸せですが,たいていはホントに錯覚.手で紙に殴り書く.書いたら捨てる(じゃなくて資源ゴミに出す).これが基本.

ノートの取り方
余計なお世話ですが,授業のテキスト&ノートは,文字通り基礎を固めるためにあります.そこで扱われる内容は,Ⅱ学期終了後~入試本番にかけての学習のベースになるものですから,いちおう自分が読める程度には残しておくべき.ただし,“生”の授業を肌で感じることがおろそかにならないように.

質問について
こちらのページを参照のこと.

数学Ⅲ微積分への準備(理系生向け)

基本原理←→問題演習 の往復運動
これですな.「問題から基本へさかのぼろう!」たぶんこれから授業で何百回も聞かされるはずです.ウルサクてすいませんが,覚悟しといてね.

問題は「解こう」としてはならない.
「解かなきゃ受からんだろうがっ!」ってお怒りの方はまあまあ落ち着いて.だって目の前に問題文があったら,そこで扱われている数学的現象そのものをドングリ眼でちゃんと見つめる.これが「ふつう」.いわゆる自然体.たとえば図形の問題ならその点Pはどのようにして定まった点か?数列だったらいまそこにある数の並びはどのような規則にしたがって並んでいるか?関数 f(x) は x の増加にともなってどのように変化するか?そのようなあるがままを見て得られた情報が,自分の頭の中に備え付けられた基本という枠組みと結びついた瞬間,「解けたな」となる訳です.
このような「あたりまえな」姿勢で臨めば,田舎の公立校の生徒(昔の私)も読んでる教科書に書いてある基本事項と,トウキョウダイガクの入試問題が解けるってことの間の距離は,じつはずいぶんと近いのです.それをわざわざ下手にドリョクして遠ざけてしまっているのが前出のカンチガイ君.
「基本へさかのぼる」と,「現象そのものを見る」.そしてあともう一つ.

なんだかんだ言って計算力!!
計算が「速く・合理的」か,それとも「遅く・非合理的」かによって,同じ努力をしても得られる成果はまるで違ってきます.前述した基本の習得に不可欠な定理の証明をどの程度の時間と労力で済ませられるか.試験中,目の前の現象を2,3手行まで暗算で見通しながら把握できるか.などなど,「数学」のあらゆる局面で「計算力」はモノを言います.なので,入試における得点力は,計算力と正比例するわけです.授業でもほぼ全ての計算過程をお見せしますが,まさか「じゃあこれから15分は計算ドリルタイムね」なんてヒマはありません.本気で受かりたい人は,ぜひ拙著「合格る計算」で,日々15分反復練習を積んでください.

繰り返して身に付ける
ここまでに述べた「基本」「現象」「計算」が,数学の力を伸ばす上での3本柱です.何が大切かわかりましたね.頭では.でも残念ながら,「今日からワタシ.あるがままを見る人に生まれ変ります!」ってな訳にはいきません.○年間にわたって染み付いた悪癖を矯正するには,意識しながら繰り返すことが必要です.
この「意識しながら」ってのがクセモノでして,はじめのうちは自由に身動きとれなくなり,以前よりさらに数学ができなくなったように感じることもあるかもしれません.でもそれは一過性の現象です.そこでめげてしまい,けっきょくもとのカンチガイ君に戻ってはいけません.正統的な努力を継続し,あたりまえなことを繰り返して,本物の数学スキルを身に付け,その努力の成果が無意識に沈んだとき(←ここ,故・伊藤和夫氏のパクリ),問題は,解けるように“なってます”.上記計算力も繰り返して身に付けるものの代表です.
その「繰り返し」対象とする学習素材を,ここでは『学習ベース』と呼ぶことにします.
『学習ベース』としては,河合塾のテキスト,とくに基礎シリーズ(1学期)のテキストが最適です.なぜなら,そこに戻ればいつでも関連のある「基本」にさかのぼりながら典型問題解法が確認でき,扱われている数学的「現象」を見ることの大切さが身に沁みる,そんな良問が厳選されていますから.「計算力」を伸ばすための学習ベースとしては,前記拙著を活用してください.
この『学習ベース』を持つことこそ,勉強を成功へ導くためのキーポイントです!
ただし,この反復が「問題Aと解法aの対応付け」のためだったらあまり価値はありません.3回くらいやれば丸暗記しちゃいますしね.学習ベースの反復は,あくまでも上記「3つの力」を伸ばすためだということを忘れずに.そしたら,何回でも繰り返す意味はあるんです.

質?それとも量?
上記のような,質の高い素材を用いて質の高い学習を反復することが先決です.これを通して数学という学問の基本体系が頭の中に構築され,自然な目で現象を見る習慣づけがなされ,合理的に効率よく計算ができるようになって初めて,問題演習によって何かを得,そして記憶に定着することが可能となります.下地もできていないまま単に問題演習量を積んでも,せいぜい前述の「問題Aと解法aの対応付け」ができるだけであり,しかも100題勉強してもそのうち70くらいはすぐに忘却の彼方です.だって,整理して記憶にとどめる「枠組み」をもっていないのですから.
なので春,1学期は断然『質』優先.そこがある程度備わってきてから『量』の学習をスタートさせましょう.
ただし,あまり杓子定規に「勉強の順番は質→量」と決めつけ過ぎるのも息苦しいです.ものによっては,たとえば「計算力」,とくに数学Ⅲ微積分の計算なんぞは量をこなさないことには何も始まりませんしね.
さて,量をこなすためにどの問題集を使ったらいいか・・・.じつはそこ,私のいちばんの弱点でして・・・問題集のこと,じつに詳しくないのですが・・・あくまで量をこなすためと割り切り,多少イイカゲンにやるべきものかと考えますので,ちゃんと詳しい解答の付いた問題集でレベル・波長が合うものを見つけてやればいいと思います.
とにかく,勉強のコツは『メリハリ』(「メリ」=「量」→力を抜いて,「ハリ」=「質」→精緻に)をはっきりつけることだと心得ておきましょう.

わからなくても考え続ける
数学の本当の底力は,「正解が得られたとき」より,むしろ「正解が得られる以前の過程」において伸びます.たとえけっきょく解けなかったにせよ,です.これ実感.
ときには「こりゃあまいった」というところまで考え抜いてみましょう.考え抜くことによってしか越えられない壁が,数学には確かにあります.ただし・・・

わからないことは棚上げする
「わかるまで考え続ける」というのは完全な間違い.だって,一生考えたってできない問題なんて山ほどありますから.正直に白状しちゃいますが,数学って難しいものです.学年が上がるにつれ,スラッとわかることが少なくなります.どこかでアキラメないと先へは進めません.そしてじつは,先へ進んで振り返ってみると,いつのまにかわかっていたりすることもよくあるのです.
とことん考え抜く探求心と,わからないことをそのままほっぽらかしておけるエーカゲンさ.数学と付き合うにはこの2つの相反する要素が両方とも必要です.2重人格者になって上手くチョロマカそう!
「どっちか1つに決めてくれないと困る」って人は,スウガク行き詰る.人生も息苦しい.さらには「先生.どういうときが“考え続ける”でどういうときが“棚上げ”ですか?」なんて訊いて来られるともう・・・

まとめ:学力向上へのキーワード(口癖)確認

  • 基本へさかのぼって考える.
  • 現象そのものをあるがままに見つめる.
  • 計算を合理的に行う.

「河合塾テキスト」と「合格る計算」の正しい反復練習により,これら3つの力を身に付けましょう.

予復習の仕方
それを自分で考えるのがまず勉強.ここまでに書かれたことが理解できていれば大丈夫.
復習について1つだけ.ノートを読んだだけだとなんとなくわかったような錯覚に陥って幸せですが,たいていはホントに錯覚.手で紙に殴り書く.書いたら捨てる(じゃなくて資源ゴミに出す).これが基本.

ノートの取り方
余計なお世話ですが,基礎シリーズのテキスト&ノートは,文字通り基礎を固めるためにあります.そこで扱われる内容は,完成シリーズ~入試本番にかけての学習のベースになるものですから,いちおう自分が読める程度には残しておくべき.ただし,“生”の授業を肌で感じることがおろそかにならないように.

質問について
こちらのページを参照のこと.

数学Ⅲへの準備(理系生向け)

数学Ⅲを学ぶ準備として,「プリントどうぞ」「ピンポイント」内にある「スタート数学Ⅲ」をやってみて,ⅠAⅡB範囲の基本事項にもれがないかをチェック.そして,「合格る計算ⅠAⅡB」の中で,数学Ⅲに直結する「3・4・5・6・7・8・13章」を,できるだけ早い時期に練習しておきましょう.スタートダッシュがまるで変わります.

健康第一
若い人は体を動かすべし.年寄りも体を動かすべき.人間という動物は,体を動かすことでしか健康を保てないようにできています.これ実感.そして頭脳と肉体は一体です.「受験で忙しくて」なんてのは言い訳.河合には「体育」の授業はありませんが,ちょっと一駅分歩くとか,エレベーター使わないで階段上るとか,方法はいくらでもあります(自戒を込めて).
CO2出さずに体脂肪燃やせ!何をやるにも,最後は体力だよ.

継続すること
さてさて.スタートの今!やる気が漲っていない人はいませんよね.でも,その努力を継続できる人は限られています.そして,この努力できるという才能を持っている人が受かって行きます.
もちろん「今日」という日に強い決意を持つことはすばらしいことですが,「明日」も,「明後日」も・・・どの1日も今日と同じ重要性を持っていることを忘れないでください.急がず休まず,充実した1年を過ごされることを祈ります.

夏の勉強法

理系受験生

基礎シリーズ(1学期)の復習

とにかく数学は基礎が肝心.基礎が身につけば問題は自ずと解ける(ことが多い).だから,基礎シリーズ(1学期)の復習を通して,各単元の基本原理の理解を確立する.これがぜった譲れない夏の最重要課題である.
単に問題の解き方を真似してノートに写しただけでは,“復習”とはいわない.たとえば数列の問題を復習する際には,

「この数列は帰納的に(ドミノ式に)定められている.だから帰納的に解けばいいんだ.」
というふうに基本に遡りながら,「だからこう解くんだ」と理解する.このような基本概念や定義の確認,あるいは定理の証明も踏まえてこそ,初めて“復習”という.けっこう大変な仕事である.本当にまじめにやったら夏中かけても終わらない可能性もある.どこかで妥協点を見つけて“世渡り”していくのが受験生である.
復習は,1回だけでなく,すべての(ほとんどの)問題が理解できた上で解けるようになるまで繰り返す.ここで,必ず誤解する人が現れる.その人曰く「先生.河合のテキストは全部“解き方”覚えちゃいました.でも,模試では・・・」

  • 問題演習を通して基本原理を理解する
  • 考えないで答を出すシステムの構築

↑どっちがよくてどっちがいけないかわかってくれてるよなあ・・・

テキストの復習をしながら,いま自分がどちらの姿勢で復習しているか,ときどき胸に手を当ててチェックしよう.

科目別・分野別集中学習

学期中は,決められた時間割にしたがって,1日の中でも数学をやり,英語をやり・・・また,1週間のなかでもベクトルをやり,微積をやり・・・と,常時満遍なく様々な科目・分野を勉強している訳だが,とくに数学は,どっぷりと浸ってこそ,初めて見えてくるものがある.
そこで,表題の学習法をおすすめする.「今日から3日間は携帯の電源を切り,ベクトルのことだけ考えて生きてみる」なんて素敵だと思わない?(←思えりゃ苦労せんよなあ・・・)必ずや,今までとはまったくちがった視界が開けてくることだろう.
ただし,語学などはマメにやるのが大事とも言われるから,他教科も毎日少しはやるようにした方がよいかも.逆に,英語強化期間も,数Ⅲの微積計算練習だけは毎日やるとか,うまくやりくりしてね.
質と量

よく聞かれるのが「先生.テキストの復習だけでいいんですか?」という質問.私は,「ダメです」と答える.初見の問題を解く訓練をまったくしなくてよいほど受験は甘くない.問題演習は,100題より200題,200題より300題こなす方がよいに決まっている.
ただし,問題演習で得たものが記憶に定着するには,基本概念の理解・体系化が前提となる.基礎シリーズ(1学期)の復習をおろそかにしたまま問題演習に励むのは時間の無駄である.
もう1つ定番の質問:「○□△っていう問題集一冊仕上げたら完璧ですか?」答:「いいえ.完璧なんてありえません.」だから,逆に安心してよい.「これだけやらねば」と自分を追い詰めることなく「これだけできてまあよかったな」という楽な気持ちで臨むべし.
要はメリハリ.

  • を極める(ハリ)・・・基礎シリーズ(1学期)テキストの復習は完璧に!!
  • をこなす(メリ)・・・問題演習はできる範囲でイーカゲンに(←すぐ答見て写しちゃえ写しちゃえ)

とくに演習量がモノをいう分野は,「数Ⅲ」と「確率・場合の数」.
単純計算練習

各分野の単純な計算,とくに数Ⅲ微積分計算は,夏(の前半)までに完成させよう.理系受験生にとって,これは絶対に譲れない最低ラインである.これが達成されていなければ,完成シリーズの実戦的な問題に臨む際,細かい計算に気をとられて,とてもじゃないが問題の本質を把握するどころではなくなってしまう.
その際例の合言葉:「省けないのかその1行!」を忘れずに.どんどん暗算するべし.
センター試験対策

夏は数学の本当の実力を伸ばす時期.センターに対策に比重を置いた勉強はするべきではない.
ただし,例外的事項もあるので,「センター数学の勉強法」「センター特化対策っていつ頃から?」を参照.
汗を流す

夏は暑い.だから,頭も汗を流そう.数学には,1つの問題を何時間も,何日もかけて考え抜いて初めて越えられる壁というものがある.1年中そんなことをしていたら受験では失敗する可能性が高いが,暑い夏,ぜひ1度や2度はやってみるといい.自分が学生の頃はそんなんばっかやってたなあ・・・

勉強は,要領とか効率だけじゃないよ.
頭で汗をかくには,「初等幾何」(平面図形)が最高!センター数学ⅠAで軽く出題されるということもあるし,夏の間に少しカンを取り戻しておきたい.「暑~~い夏」の中にある「真夏の幾何」の問題をぜひやってみよう.あと,整数の論証なんかもおすすめ.
それから,クーラーにばっかり当たってちゃダメ!時には(比喩でなく本当に)体中から汗が噴き出すほど体を動かすことも大事.

そりゃあつらいときだってあるさ

学期中は忙しいながらも週単位でカッチリ決められた時間割があり,それに盲目的に従うという一種の“儀式”のおかげで生活のリズムが保たれ,ある意味で「つらい」と感じる暇がなくて救われていた面がある.
自由時間が増える夏期,ともすれば生活パターンの乱れが,学習習慣や精神状態を揺り動かすことになりがちである.月並みだが,夏もしっかりとした生活習慣を維持しよう.そして,つらくなった時にも,「これだけは毎日必ずやり続ける!」という儀式を用意しておくといい.

文系受験生

基礎シリーズ(1学期)の復習

とにかく数学は基礎が肝心.基礎が身につけば問題は自ずと解ける(ことが多い).だから,基礎シリーズ(1学期)の復習を通して,各単元の基本原理の理解を確立する.これがぜった譲れない夏の最重要課題である.
単に問題の解き方を真似してノートに写しただけでは,“復習”とはいわない.たとえば数列の問題を復習する際には,

「この数列は帰納的に(ドミノ式に)定められている.だから帰納的に解けばいいんだ.」
というふうに基本に遡りながら,「だからこう解くんだ」と理解する.このような基本概念や定義の確認,あるいは定理の証明も踏まえてこそ,初めて“復習”という.けっこう大変な仕事である.本当にまじめにやったら夏中かけても終わらない可能性もある.どこかで妥協点を見つけて“世渡り”していくのが受験生である.
復習は,1回だけでなく,すべての(ほとんどの)問題が解けるようになるまで繰り返す.ここで,必ず誤解する人が現れる.その人曰く「先生.河合のテキストは全部“解き方”覚えちゃいました.でも,模試では・・・」

  • 問題演習を通して基本原理を理解する
  • 考えないで答を出すシステムの構築

↑どっちがよくてどっちがいけないかわかってくれてるよなあ・・・

テキストの復習をしながら,いま自分がどちらの姿勢で復習しているか,ときどき胸に手を当ててチェックしよう.

科目別・分野別集中学習

学期中は,決められた時間割にしたがって,1日の中でも数学をやり,英語をやり・・・また,1週間のなかでもベクトルをやり,数列をやり・・・と,常時満遍なく様々な科目・分野を勉強している訳だが,とくに数学は,どっぷりと浸ってこそ,初めて見えてくるものがある.
そこで,表題の学習法をおすすめする.「今日から3日間は携帯の電源を切り,ベクトルのことだけ考えて生きてみる」なんて素敵だと思わない?(←思えりゃ苦労せんよなあ・・・)必ずや,今までとはまったくちがった視界が開けてくることだろう.
ただし,語学などはマメにやるのが大事とも言われるから,他教科も毎日少しはやるようにした方がよいかも.逆に,英語強化期間も,単純計算練習だけは毎日やるとか,うまくやりくりしてね.
質と量

よく聞かれるのが「先生.テキストの復習だけでいいんですか?」という質問.私は,「ダメです」と答える.初見の問題を解く訓練をまったくしなくてよいほど受験は甘くない.問題演習は,100題より200題,200題より300題こなす方がよいに決まっている.
ただし,問題演習で得たものが記憶に定着するには,基本概念の理解・体系化が前提となる.基礎シリーズ(1学期)の復習をおろそかにしたまま問題演習に励むのは時間の無駄である.
もう1つ定番の質問:「○□△っていう問題集一冊仕上げたら完璧ですか?」答:「いいえ.完璧なんてありえません.」だから,逆に安心してよい.「これだけやらねば」と自分を追い詰めることなく「これだけできてまあよかったな」という楽な気持ちで臨むべし.
要はメリハリ.

  • を極める(ハリ)・・・基礎シリーズ(1学期)テキストの復習は完璧に!!
  • をこなす(メリ)・・・問題演習はできる範囲でイーカゲンに(←すぐ答見て写しちゃえ写しちゃえ)

とくに演習量がモノをいう分野は,「確率・場合の数」.
センター試験対策

夏は数学の本当の実力を伸ばす時期.センターに対策に比重を置いた勉強はするべきではない.
ただし,例外的事項もあるので,「センター数学の勉強法」「センター特化対策っていつ頃から?」を参照.
汗を流す

夏は暑い.だから,頭も汗を流そう.数学には,1つの問題を何時間も,何日もかけて考え抜いて初めて越えられる壁というものがある.1年中そんなことをしていたら受験では失敗する可能性が高いが,暑い夏,ぜひ1度や2度はやってみるといい.自分が学生の頃はそんなんばっかやってたなあ・・・

勉強は,要領とか効率だけじゃないよ.
頭で汗をかくには,「初等幾何」(平面図形)が最高!センター数学ⅠAで軽く出題されるということもあるし,夏の間に少しカンを取り戻しておきたい.「暑~~い夏」の中にある「真夏の幾何」の問題をぜひやってみよう.あと,整数の論証なんかもおすすめ.
それから,クーラーにばっかり当たってちゃダメ!時には(比喩でなく本当に)体中から汗が噴き出すほど体を動かすことも大事.

そりゃあつらいときだってあるさ

学期中は忙しいながらも週単位でカッチリ決められた時間割があり,それに盲目的に従うという一種の“儀式”のおかげで生活のリズムが保たれ,ある意味で「つらい」と感じる暇がなくて救われていた面がある.
自由時間が増える夏期,ともすれば生活パターンの乱れが,学習習慣や精神状態を揺り動かすことになりがちである.月並みだが,夏もしっかりとした生活習慣を維持しよう.そして,つらくなった時にも,「これだけは毎日必ずやり続ける!」という儀式を用意しておくといい.

真夏の幾何

現場の先生の間でもっとも評判が良い“定番モノ”の参考書といえば,おそらく「理解しやすい数学○○」シリーズだろう.その著編者である藤田宏先生が,前記シリーズ「Ⅰ+A」の中で,日本初のノーベル化学賞受賞者であらせられる福井謙一氏の言葉を引用されている.ここで,その言葉をさらに引用させていただく.

「科学者になろうとする者が若いうちに熱心に数学を勉強すれば頭がよくなる.それも単純な計算に励むのではなくて,幾何の証明問題や作図問題などで,長時間一心不乱に考えることが大切である.その挙げ句,ヒラメキがあって解けた時には,大脳が進歩するであろう. (筆者注:たとえ解けなくても,である.)あたかも,電極にかける電圧を上げて行って臨界値に達したときスパークが飛ぶ,そのスパークが飛ぶごとに電極自身が成長するようなものである.」

私も同感である.そこで,次の問題を,汗だらだら流しながら「長時間一心不乱に考え」て欲しい.解けるまで,各問最低1時間は粘るように.(ほんとはもっともっと粘って欲しいが・・・)
何回も同じことを考え,何回も同じところで行き詰まり,そのうち何が仮定(既知)でなにが結論(未知)かが混乱してきて,それを1から整理しなおして・・・.そうこうしているうちに,いつの間にかこの問題の“スペシャリスト”になっている自分を発見することだろう.とても手に負えそうになかった問題が,長時間,繰り返し考え続けることによって,たとえ解けていなくても手触りを感じられるものへと変貌しているという・・・そうした実体験こそが,数学を学ぼうとする意欲,あるいは今後出会うであろう様々な困難に立ち向かう勇気の源泉となる.
それでは,電極からスパークが飛ぶことを祈る.

PDF ダウンロード (pdf) ←解答が目に入ってしまわないよう注意.(全3ページ.解答は2・3枚目)

秋(2学期)

2学期に臨むにあたって(高3生向け)

目標=入試問題を自力で解く
ここで大事なのは,世界中の誰も解けていない「数学の未解決問題」ではなく,「大学入試合否判定用に作られた問題」,つまりすでに「誰か」が解いてしまっている,解けるように作られている問題を解けばよいという事実です.つまり「入試問題を解く」とは
作問者と同じ考えを共有すること
なのです.(この部分は,昔S台でお世話になったN先生のまねっこです)
その「誰か」とは・・・言うもでもなくその問題の作成者です.そしてその「作成者」が,「高校入試」までの「教育者」から,「大学入試」では「学者さん」に変わります.ここが「大学入試」のポイントです.
「受験生」と「学者さん」が共有できるものって何でしょう?もちろんそれは“受験のための解法テクニック”などであるはずがなく,知性ある人間の多くが興味を抱く数学的現象とか,数学における何らかの基本原理しかありません.だから,受験生のとるべき態度も自ずと決まってきますね.
あるがままの現象をまっすぐに見つめよう.
基本にさかのぼって考えよう.
要するに,目標は
これまでの授業:基本原理の理解

総合演習:入試問題を解く
と変化しますが,数学に臨むスタンス:
基本原理←(往復運動)→問題演習
は何も変わりません.変わっちゃいけません.“例の”基本事項プリントをつねに頭の中に思い浮かべて,それがまだ無理な人はつねにそれを座右において,テキストの問題中に現れる現象と向き合って行きましょう.そして「基本」と「現象」が結びついたそのときが,「解けたな」と感じる瞬間です.
このページ内にある「テストにおける注意点」にも,ぜひ目を通しておいてください.
予習
自力で解けるようにするのが目標です.例題などをなるべく理解した上で授業(テスト)に臨んで下さい.
授業
「どうだ.うまいだろう!」という解法より,生徒さんの視点に立って,現実に試験場で再現可能と思われる解法を重んじるつもり(なるべくですが・・・).前述した「現象を見つめる」「基本にさかのぼる」を私自身肝に銘じながら予習し,授業をせねばと考えています.(もちろん,ほぼ無意識にそれが実行できます)
なお,各問題ごとに,それが解けるか否かの最大のポイントと思われる箇所に「☆」マークを付けることにします.また,解説の最後にまとめとして,以下の3つを明記します.
数学的主要テーマ
前述の☆を一言で
難易度
また,そのまま覚えておいて欲しい典型問題・有名問題には「○典」印を付を付けておきます.復習の際の参考にしてください.(ときどき,いや,しょっちゅう忘れるので,その際には「先生ポイント言ってません」と突っ込んでにゃ)
(難易度:Level 1(易) 2(やや易) 3(標準) 4(やや難) 5(難)・・・「ヒント」を見た場合は1ランクdown.)
復習
あたりまえなことがふつうにできれば3題中2題くらいは解けるはず.(そして,大学にも受かる.)なのに,なぜか予習では解けない.で,授業聞いたら「あっ,そうか」.これは,頭のほんの上っ面でだけわかっていて,まだ身に付いていない段階で起こる典型的症状.基本へさかのぼりながら復習し,あたりまえなことを繰り返して身に付けるのみ!
ただ,予習に時間をかける分,復習はやや軽めにならざるを得ません.解けなかった問題,あるいは授業と違う解法で解いていた問題を中心として,紙に“殴り書き”し,書いた紙は即座に資源ゴミに出す.その際,「らくがき」「着眼」「方針」なども念頭におき,
解法の必然性
を味わいながらやるように.
最後にキーワード(口癖)の確認
基本へさかのぼろう.
あるがままの現象をまっすぐに見つめよう.
あたりまえなことを繰り返して身に付けよう.

完成シリーズに臨むにあたって(大受生向け)

目標=入試問題を自力で解く
ここで大事なのは,世界中の誰も解けていない「数学の未解決問題」ではなく,「大学入試合否判定用に作られた問題」,つまりすでに「誰か」が解いてしまっている,解けるように作られている問題を解けばよいという事実です.つまり「入試問題を解く」とは
作問者と同じ考えを共有すること
なのです.(この部分は,昔S台でお世話になったN先生のまねっこです)
その「誰か」とは・・・言うもでもなくその問題の作成者です.そしてその「作成者」が,「高校入試」までの「教育者」から,「大学入試」では「学者さん」に変わります.ここが「大学入試」のポイントです.
「受験生」と「学者さん」が共有できるものって何でしょう?もちろんそれは“受験のための解法テクニック”などであるはずがなく,知性ある人間の多くが興味を抱く数学的現象とか,数学における何らかの基本原理しかありません.だから,受験生のとるべき態度も自ずと決まってきますね.
あるがままの現象をまっすぐに見つめよう.
基本にさかのぼって考えよう.
要するに,目標は
基礎シリーズ:基本原理の理解

完成シリーズ:入試問題を解く
と変化しますが,数学に臨むスタンス:
基本原理←(往復運動)→問題演習
は何も変わりません.変わっちゃいけません.“例の”基本事項プリントをつねに頭の中に思い浮かべて,それがまだ無理な人はつねにそれを座右において,テキストの問題中に現れる現象と向き合って行きましょう.そして「基本」と「現象」が結びついたそのときが,「解けたな」と感じる瞬間です.
予習
自力で解けるようにするのが目標ですから,必ず全問題予習すること.だらだらやらずに,入試本番を意識していちおう時間を区切って.4題100分くらいが相場と思いますが,120分とって粘り強く考え抜くトレーニングをしたい人はそれでもよいし,80分にしてスピードトレーニングしようというやり方もあります.そして,制限時間が終わったところでいったん切り,その上で「まだ頑張れそうだ.もっと考え抜いてみたい」と感じる問題があれば延長しましょう.
なお,どうにもこうにも予習で自分ひとりでは解けないという人も,「解けないので予習はしません.その分復習しっかりやればいいですよね」では完成シリーズはまったく無意味!!毎週次回のための「ヒント」をプリントで渡しますので,それを見てもいいから絶対に予習すること.(たいしたヒントじゃありません・・・)
授業
「どうだ.うまいだろう!」という解法より,生徒さんの視点に立って,現実に試験場で再現可能と思われる解法を重んじるつもり(なるべくですが・・・).前述した「現象を見つめる」「基本にさかのぼる」を私自身肝に銘じながら予習し,授業をせねばと考えています.(もちろん,ほぼ無意識にそれが実行できます)
完成シリーズの授業では,「板書をノートに写して保管しておく」という作業の重要性は,基礎シリーズより薄れます.基礎シリーズのノートは,それ以降の様々な「学習のベース」となる,いわば「自筆の参考書」的な役割がありましたが,完成シリーズでは個々の問題を自力で解くこと自体がテーマとなるので,板書を写すより授業で私が実際に問題を解く様子を観察することに力点をおいてください.くれぐれも「“きれいなノート”を作って自己満足」なんてことにならないように.
なお,各問題ごとに,それが解けるか否かの最大のポイントと思われる箇所に「☆」マークを付けることにします.また,解説の最後にまとめとして,以下の4つを明記します.
数学的主要テーマ
前述の☆を一言で
難易度
基礎シリーズ参照問題
また,そのまま覚えておいて欲しい典型問題・有名問題には「○典」印を付を付けておきます.復習の際の参考にしてください.(ときどき,いや,しょっちゅう忘れるので,その際には「先生ポイント言ってません」と突っ込んでにゃ)
(難易度:Level 1(易) 2(やや易) 3(標準) 4(やや難) 5(難)・・・「ヒント」を見た場合は1ランクdown.)
復習
あたりまえなことがふつうにできれば4題中2.5題くらいは解けるはず.(そして,大学にも受かる.)なのに,なぜか予習では解けない.で,授業聞いたら「あっ,そうか」.これは,頭のほんの上っ面でだけわかっていて,まだ身に付いていない段階で起こる典型的症状.基本へさかのぼりながら復習して,あたりまえなことを繰り返して身に付けるのみ!
ただ,予習に時間をかける分,復習はやや軽めにならざるを得ません.解けなかった問題,あるいは授業と違う解法で解いていた問題を中心として,紙に“殴り書き”し,書いた紙は即座に資源ゴミに出す.その際,「らくがき」「着眼」「方針」なども念頭におき,
解法の必然性
を味わいながらやるように.
最後にキーワード(口癖)の確認
基本へさかのぼろう.
あるがままの現象をまっすぐに見つめよう.
あたりまえなことを繰り返して身に付けよう.

冬,入試直前

2学期終了後の過ごし方(現役生向け)

あとは過去問解きまくるだけ?
授業は終わった.講習を除けば一人で勉強することになる.そこで大多数の受験生は,ひたすら過去問などの入試問題演習だけに励むようになる. それが大間違い.数学の勉強で一番大切なこと,それは頻出問題の解法を覚えることでもないし,受ける大学の入試傾向を熟知することでもない.
基本原理の理解
である.
講師の肉声をともなう授業では,問題解法はつねに基本原理とともに語られていたはずである.しかしその音声情報から隔離され,限られた紙面の中で必要最低限の“問題解法”だけが書かれた書物で勉強するようになると,単なる“問題演習のための問題演習”に成り下がってしまう危険性大である.
基本原理の理解 ←→ 問題演習
この往復運動を忘れると,これまでの努力がパーである.

とにかくテキストの復習!!
これをベースにおいた勉強を継続して欲しい.テキストは,基本原理を理解することを目指して編集されているからみっちりと復習.講師の肉声を思い出しながら.たとえ「もう解けるようになったな」と思っても繰り返し復習すること.
ここで注意.あなたの“復習”は,上で述べた“往復運動”になっているか?

  • 問題演習を通して基本原理を理解する
  • 考えないで答を出すシステムの構築

↑どっちがよくてどっちがいけないかわかってくれてるよなあ・・・

テキストの復習をしながら,いま自分がどちらの姿勢で復習しているか,ときどき胸に手を当ててチェックしよう.(「遡るべき基本が何なのかわからない」という人は当ページ内の「基本事項集」を活用してね.)

他の問題集
この時期,「これから問題集買ってやろうと思うんですけど・・・」と聞かれることがある.もちろん,やった方がいい.現役生はほとんどの場合演習量が足りない!河合のテキストを何回繰り返そうが,たぶん入試本番で出るのはそれとはまた別の問題である.なるべくたくさんの問題に出会っておいた方が有利であるし,初見の問題を解くトレーニングもしなくてはならない.
だが,1つ言っておきたいことがある.
河合を信じなさい.
河合のテキストをしっかりマスターすれば,ほとんどの入試問題を解くための基礎は備わっているはずである.これは断言してもいい.もちろん,あくまでも“基礎”であって,“解き方”ではない.「それなら・・・」と言って,ほとんどの入試問題の“解き方”そのものを身に付けようとすれば,おそらく3000題くらいやって,しかもそれをすべて丸暗記しなくてはならない.
しかし,そもそも問題演習で得たものが記憶に定着するためには,基本概念の理解・体系化が前提となる.テキストの復習をおろそかにしたまま問題演習に励むのは時間の無駄である.
そして何しろ“3000題”である.問題集を2冊3冊仕上げたってぜ~んぜん足りない.
つまり,新しい問題集はそりゃあやった方がいい.だけど,どうせ完璧になんてなりっこない.だから・・・
できる範囲で,できるだけやる.
要はメリハリが大事.

  • 質を極める(ハリ)・・・テキストの復習は完璧に!!
  • 量をこなす(メリ)・・・問題集や過去問はまあそれなりに.

とくに問題演習量をこなしたい分野は,数学Ⅲ(理系)と確率・場合の数.

過去問演習
「過去問」は何のためにやるのか?私は2つあると考える.

  • 己を知る.・・・今の自分の到達度を測る.
  • 敵を知る.・・・その大学の入試傾向を知る.

入試本番のシミュレーションとして,過去問はぜひやるべきである.実際の試験形式で,時間配分,解答順序なども考えながら.
ただし,入試問題はあなたの実力をつけるために作られてはいないということは覚えておこう.“試験”が終了したら,基本的にはあまり深く追求せず,あくまでも前記2つの目的に絞ってやるのがよいと思う.無論,「これは興味深い問題だぞ」と感じたのなら深く追求してみるがいい.(東大・東工大などは「数学」の問題として面白いものが多いので,解答を見ながらでもよく検討してみたい.)

センター試験
○医学部等(センター高比重)志望者
医学部入試の半分(以上?)はセンター試験で決まる.決まってしまう.街にイルミネーションの光が溢れ,ジングルベルの鈴の音が聞こえてきたら,本格的なセンター対策のスタート!拙著「勝てるセンター」,および当ページの「センター数学の勉強法」も活用して,しっかりと準備しよう.
○東大・東工大・一橋等(センター低比重)志望者
センター数学対策は「しないで済ませられればそれに越したことはない」をベースに考える.数学に関しては,あくまでも2次対策の勉強を継続すること.ただし,まったく何もしないのは行き過ぎ.→詳しいことは「センター数学の勉強法」を参照.

センター後の勉強法

  • とにかくセンターのことは(結果として残った得点以外は)忘れる.
  • これまで行ってきた“ベース”となる学習を継続する.つまり,「それをやればいつでも数学の基本原理が思い出せるような何か」(K塾生ならテキスト)に軸足をおく.ただし・・・
  • 時間を意識する.時計を見ながら答案を書き上げる.
  • (月並みですが)過去問を制限時間の中で解く.
  • 時間があれば,とくに強化したい分野(苦手分野,志望大学における頻出分野)の問題集をプラス.(ただし,自分を追い込みすぎずに,できる範囲で)
  • 単純計算練習(理系の人は主に微積)も,毎日少しずつ継続したい.

試験直前期の心構え

  • 直前期の過ごし方
    ふつうに過ごす(ピアニストは包丁持って魚をさばく). ただし, イソジンでよくうがいをしよう
  • 当日の体調
    ちょっと悪いくらいがちょうどいい.睡眠不足だと目が真っ赤に冴え渡る.体温39℃ならウォーミングアップ要らず.
    もちろん,体調万全でもよい.
  • 当日の朝
    軽い計算練習をしておくと,頭の準備体操になる.(M下先生が書かれていたことをマネしちゃいました)とくに,時間が短いセンター試験などの直前にはぜひおすすめ!
  • 試験会場に足を踏み入れるとき
    「これからの○○分,何が起ころうと全ては自分の実力.全てはこの1年間の努力の成果.澄み切ったで全力を尽くそう.」

最後にキーワード(口癖)確認

  • 基本に遡って考える.
  • 現象そのものをあるがままに見つめる.
  • 合理的に計算する.

正しい反復練習により,これら3つの力を身に付けましょう.

実戦シリーズ終了後の過ごし方(大受生向け)

あとは過去問解きまくるだけ?
授業は終わった.講習を除けば一人で勉強することになる.そこで大多数の受験生は,ひたすら過去問などの入試問題演習だけに励むようになる. それが大間違い.数学の勉強で一番大切なこと,それは頻出問題の解法を覚えることでもないし,受ける大学の入試傾向を熟知することでもない.
基本原理の理解
である.
講師の肉声をともなう授業では,問題解法はつねに基本原理とともに語られていたはずである.しかしその音声情報から隔離され,限られた紙面の中で必要最低限の“問題解法”だけが書かれた書物で勉強するようになると,単なる“問題演習のための問題演習”に成り下がってしまう危険性大!力が「伸びない」では済まない.力は間違いなく「低下する」.
基本原理の理解 ←→ 問題演習
この往復運動を忘れると,これまでの努力がパーである.

とにかくテキストの復習!!
これをベースにおいた勉強を継続して欲しい.とくに基礎シリーズのテキストは,基本原理を理解することを目指して編集されているからみっちりと.そして,完成シリーズの問題解法の中で,その基本がどのように活用されていたかを繰り返し確認しよう.講師の肉声を思い出しながら.たとえ「もう解けるようになったな」と思っても繰り返し復習すること.
ここで注意.あなたの“復習”は,上で述べた“往復運動”になっているか?

  • 問題演習を通して基本原理を理解する
  • 考えないで答を出すシステムの構築

↑どっちがよくてどっちがいけないかわかってくれてるよなあ・・・

テキストの復習をしながら,いま自分がどちらの姿勢で復習しているか,ときどき胸に手を当ててチェックしよう.(「遡るべき基本が何なのかわからない」という人は,当ページ内の「基本事項集」を活用してね.)
基礎シリーズ,完成シリーズに割く労力の比率は,自身の到達度合いに応じて.「テキストはほぼ完璧に理解できた」という人は「基礎:5,完成:5」.「どうも消化し切れなかったなあ」という人は「基礎7,完成3」で,完成の超ムズ問題はパスしても可.

他の問題集
この時期,「これから問題集買ってやろうと思うんですけど・・・」と聞かれることがある.もちろん,やった方がいい.河合のテキストを何回繰り返そうが,たぶん入試本番で出るのはそれとはまた別の問題である.なるべくたくさんの問題に出会っておいた方が有利であるし,初見の問題を解くトレーニングをまったくしない訳にはいかない.
だが,1つ言っておきたいことがある.
河合を信じなさい.
河合のテキストをしっかりマスターすれば,ほとんどの入試問題を解くための基礎は備わっているはずである.これは断言してもいい.もちろん,あくまでも“基礎”であって,“解き方”ではない.「それなら・・・」と言って,ほとんどの入試問題の“解き方”そのものを身に付けようとすれば,おそらく3000題くらいやって,しかもそれをすべて丸暗記しなくてはならない.
しかし,そもそも問題演習で得たものが記憶に定着するためには,基本概念の理解・体系化が前提となる.(とくに基礎シリーズの)テキストの復習をおろそかにしたまま問題演習に励むのは時間の無駄である.
そして何しろ“3000題”である.問題集を2冊3冊仕上げたってぜ~んぜん足りない.
つまり,新しい問題集はそりゃあやった方がいい.だけど,どうせ完璧になんてなりっこない.だから・・・
気楽にやろうよ.
夏前にも言ったと思うが,メリハリが大事.

  • 質を極める(ハリ)・・・テキストの復習は完璧に!!
  • 量をこなす(メリ)・・・問題集や過去問はまあそれなりに.

とくに問題演習量をこなしたい分野は,数学Ⅲ(理系)と確率・場合の数.
まあ後述する「過去問演習」をやれば,必要最低限度の初見問題演習にはなるだろう.

過去問演習
「過去問」は何のためにやるのか?私は2つあると考える.

  • 己を知る.・・・今の自分の到達度を測る.
  • 敵を知る.・・・その大学の入試傾向を知る.

入試本番のシミュレーションとして,過去問はぜひやるべきである.実際の試験形式で,時間配分,解答順序なども考えながら.
ただし,入試問題はあなたの実力をつけるために作られてはいないということは覚えておこう.“試験”が終了したら,基本的にはあまり深く追求せず,あくまでも前記2つの目的に絞ってやるのがよいと思う.無論,「これは興味深い問題だぞ」と感じたのなら深く追求してみるがいい.(東大・東工大などは「数学」の問題として面白いものが多いので,解答を見ながらでもよく検討してみたい.)

センター試験
○医学部等(センター高比重)志望者
医学部入試の半分(以上?)はセンター試験で決まる.決まってしまう.街にイルミネーションの光が溢れ,ジングルベルの鈴の音が聞こえてきたら,本格的なセンター対策のスタート!拙著「勝てるセンター」,および当ページの「センター数学の勉強法」も活用して,しっかりと準備しよう.
○東大・東工大・一橋等(センター低比重)志望者
センター数学対策は「しないで済ませられればそれに越したことはない」をベースに考える.数学に関しては,あくまでも2次対策の勉強を継続すること.ただし,まったく何もしないのは行き過ぎ.→詳しいことは「センター数学の勉強法」を参照.

センター後の勉強法

  • とにかくセンターのことは(結果として残った得点以外は)忘れる.
  • これまで行ってきた“ベース”となる学習を継続する.つまり,「それをやればいつでも数学の基本原理が思い出せるような何か」(K塾生ならテキスト)に軸足をおく.ただし・・・
  • 時間を意識する.時計を見ながら答案を書き上げる.
  • (月並みですが)過去問を制限時間の中で解く.
  • 時間があれば,とくに強化したい分野(苦手分野,志望大学における頻出分野)の問題集をプラス.(ただし,自分を追い込みすぎずに,できる範囲で)
  • 単純計算練習(理系の人は主に微積)も,毎日少しずつ継続したい.

試験直前期の心構え

  • 直前期の過ごし方
    ふつうに過ごす(ピアニストは包丁持って魚をさばく). ただし, イソジンでよくうがいをしよう
  • 当日の体調
    ちょっと悪いくらいがちょうどいい.睡眠不足だと目が真っ赤に冴え渡る.体温39℃ならウォーミングアップ要らず.
    もちろん,体調万全でもよい.
  • 当日の朝
    軽い計算練習をしておくと,頭の準備体操になる.(M下先生が書かれていたことをマネしちゃいました)とくに,時間が短いセンター試験などの直前にはぜひおすすめ!
  • 試験会場に足を踏み入れるとき
    「これからの○○分,何が起ころうと全ては自分の実力.全てはこの1年間の努力の成果.澄み切ったで全力を尽くそう.」

最後にキーワード(口癖)確認

  • 基本に遡って考える.
  • 現象そのものをあるがままに見つめる.
  • 合理的に計算する.

正しい反復練習により,これら3つの力を身に付けましょう.

 

センター数学の勉強法

ⅠAⅡB全範囲をたったの60×2分で解かされる迷惑極まりないセンター試験.その取り組み方を体系的に解説します.
以下,まだ新課程向け完全対応はしてません.時間ができればいずれ・・・(いつのことやら何年先やら)
とはいれそれなりには役立つかと・・・

センターで「点」を取るために

センター特化対策

センター特化対策っていつ頃から? 

センター実戦テスト素材 

東大・東工大等志望者の“センター特化対策” 

センター形式の模試の受け方

“センター対策”の参考書・講習

直前期の余計なお世話

「勝てるセンター」「虎の巻」 
(上記絶版書籍のものとほぼ同内容です.)

 

学習参考書について

● 私が学参を書く理由

慈善事業です.(笑)
著書1冊につき,1年間に入る印税って河○塾さんからいただく講料の数日分ですから.一方書くのに費やした時間は・・・恥ずかしくって言えません...だいたい,1冊1持病です.
自分の生徒にこれ伝えたい.でも授業時間内には伝え切れない・・・.それが「書く」動機です.「伝えきれないもの」.その最たるものが「計算」「センター対策」「確率」というわけです.おそらく私以外にもこう思っている指導者の方が大勢いらっしゃるだろうという予測のもと,社会貢献させていただいている“つもり”です.
(「勝てるセンター」シリーズの廃刊は残念ですが,新課程版作ってもあと数年で廃止されるテストなので投資回収見込めませんから.企業である出版サイドとして当然の判断でしょう.)
一方,「入試典型問題解法」的なことは授業でガッシリ伝えられるので,優先順位としてはどうしても低くなります.書くのは超楽ですが,他にもたくさん出版されてますしね.
もしあなたの先生がやたら授業で自著を宣伝していたとしても,それ,金目当てではないです.少なくとも「数学という教科」においては,「執筆」は「ビジネス」として成立しません.その先生は,たぶんあなたに受かって欲しいから自身の自信の書を勧めているんです.(私もーーー.)

● お勧めの本

ここ私の最大の弱点.すいません.受験生時代&講師生活を通して,学参を使ったことがありません.(先輩の先生からいただいたことはありますが・・・.)教科書(受験生時代は+Z会)オンリーです.以前マナビス関連の会議で,あまりに無知なので校舎スタッフの方にドン引きされてしまいました...(スイマセン)
以下は大まかな印象に過ぎませんが・・・生徒さんに見せられたり,書店でひょろっと立ち読みしたものの中には・・・かなりヤバイものがあります.(どっちの意味の「ヤバイ」かわかりますよね?)「あー.自分で書かなきゃ」ってなるわけです.
あ,“教科書オンリー”ってのは数学の話です.今本棚数えたら英単語集20冊くらいありました...受験生対象商品の中では,鉄力のが断然優れていますね.トップ大学目指す人で他のを使う人が存在することが理解できません.「書く」ことの苦しみを知る者の立場から言わせてもらうと,品質の差は歴然です.

● 簡単・確実な学参の選び方

結論:無い.
「学参」の宿命として,次の事実が.

  • ちゃんと取り組む生徒さん→当然,内容を深くは理解していない.
  • 理解している(?)指導者→当然,真面目に解いたりはしない.(?)

という訳で,基本この世にその「本」を正当に評価できる人など(ほぼ)いないのです.(中にはマジメに解く先生とかいるのかなーーー?いらっしゃったとしらごめんなさい!!)
商売柄,大学受験の数学に関してgoogle 検索をするうち,学参を評価する個人サイト・ブログ等に辿り着いてしまうこともありますが・・・なかなか的を射てないのもあるようです.少なくとも自分でちゃんと解いてみないことには誤植の量とかわからないですし.
あ,ありました.私が生徒に紹介する本.「医学部攻略の数学」(河合出版).これは,執筆されている先生への個人的信頼と,他の(やはり知っている)先生による校閲を経ているという情報に基づいています.もちろんちゃんと解いてはいませんので,「ぜーーーったいいい本です!」とまで絶叫はしてませんが.
という訳で,「著者への信頼感」「知人の口コミ」「アマゾンのレビュー(ポジ・ネガ両サクラあるかも~)」「手に取ってみたときの印象」「解答の詳しさ」等々で総合的に判断・・・.この「本物を見極める審美眼」って,これから世の中渡っていく上で何かにつけて重要ですよ!三晩もあれば書ける程度の内容でも,優秀なデザイナーさんに依頼して立派なカバー付ければ,それ相応の本に見えていまいます.アナタ,ちゃんと見分けつきます?
すいません.あまり役に立たなかったですね.今の仕事をこなしながら学参をマジメに解く時間ができることはたぶん永久に来ないと思われ・・・.リタイアしたら学参紹介サイトやろうかなー.反撃喰らう怖れなくなるから星1つばっか付けちゃいそうだけど.

● 学参は高品質であらねばならぬか?

用途によります.
「勉強の仕方」→「春」→「●質?それとも量?」にも書いたように,勉強のコツは『メリハリ』です.

  • 「メリ」=「量」→力を抜いて
  • 「ハリ」=「質」→精緻に

「ハリ」で使う本はめちゃくちゃ重要な『学習ベース』(その上の「●繰り返して身に付ける」参照)ですから,高品質であることが絶対です!で,私が品質保証できる書物としては,まず「教科書」があげられますが,残念ながらこれは超初学者向きに書かれているという弱点があるので,どうしても「河合塾のテキスト」ということになってしまいます.それに代わるものを自分で見つけなければならない環境にいる人は,多少時間を掛けてでもしっかりしたものを選びましょう.
それに対して「メリ」の方は・・・いい加減にたくさん問題を解く(解き方のパターンに慣れる)練習ですから,答が読んでわかる程度に書かれていれば別に問題ありません.
私が自分の生徒さんから問題集関連の相談を受ける際には,必然的に「メリ」の方になりますので,「ごめーんよく知らないんですー」のままで今日まで来てしまっているわけですが・・・
例外分野が「確率・場合の数」です.授業だけではとても必須事項を網羅できないんです.
例外事項が,「計算」です.私は授業で計算プロセスを全て(常用対数の筆算も(笑))その場で実行して見せますが,とはいえ全分野の正しい計算法を網羅することは不可能ですから.
例外テスト形式が「センター試験」です.解答形式が独特なので,ちゃんとツボを押えた指導が不可欠.ただ単に「センター穴埋め形式の問題」が並んでいるだけの“センター対策本”では意味がありません.

このページ書いてみて,自分がどうして“あんな”本を書いたのか,自分自身だんだんわかってきました.(笑)

 

「テスト」ってもんはね・・・

「テスト」「答案」に関するポイントを思いつくままに・・・

<注意>以下に記すことは,日々のテスト演習の中で,体験を通して次第に身に付くことです.このページそのものを頭だけで記憶しようとしても無駄ですよ.

  • 試験前ドキドキ.緊張するのは良いこと.少なくとも眠いのよりはずっと・・・.心拍数が上がり過ぎてると感じたら深呼吸.「吸呼」ではなく「呼吸」.吸おうとしないで長~く吐く.吐いた分だけ自然に吸えばいい.
  • まずは,解答用紙に名前・受験番号などを書く.
  • 解答用紙は縦2つに割って.式は縦に並べる方が見やすい.
    ただし,必ずしも最初から“縦割り線”をカッチリ書かなくてもよい.左列を「だいたい横幅の半分」のつもりで使い終わった段階で,いちばん無駄のない位置に縦割り線を書くのがよい.少しくらい線がデコボコしても構わない.
  • やるべきことが決まっていて,すぐに手が動く問題からやる.(たいてい微積分)
  • ただし,やってみて計算量が多かったりしたら,途中でも後に回す.
  • 第3問→第1問→第4問・・・の順に解いたりする場合,「第3問の解答を第1問の解答用紙に書いちゃった!」なんてことにならないように.
  • とにかく,小問1つでもいいから早く解く.(それによって緊張がほぐれる)
  • 「確率」「論証」などの発想力主体の分野は,通常初めには解きたくない(?).小問1つでも解いて心理状態が安定している時間帯にやれるとベスト.
  • 試験時間の序盤では,少しでもつっかえたらすぐにパス.
  • 試験時間の経過とともに,考え込む時間を徐々に長くとる.
  • 月並みだが,問題はよく読む.「外分」を「内分」と読み違えたりすればそこでおしまい!
  • ミスが出やすいのは「解き始め」(題意の取り違え)と「解き終わり」(「ふぅ~」と気が緩む).→後でまた詳しく.
  • 問題を見るなり,いきなり解こうとしないで,まずは問題の意味,数学的現象をキチンと観察する.そして,ある程度の方針・ストーリーが見えてから解答用紙に向かう.
  • とはいえ,ただ積分計算するだけなんて場合は,自信を持って直接解答用紙に.
  • 問題文に書かれた条件式をただ答案に写すだけなら無意味.式に番号を振ったりしたい場合のみ書けばよい.
  • 「x 軸,y 軸,および放物線 y=3-x2 で囲まれる部分の面積」のように,問題文から長い言葉を引用したいときは,面倒なので「題意の面積」と言ってしまってもよい.
    同様に,問題文から長~い式引用するときは「与式」で済ましてもよい.(もちろん,ちゃんとそのまま引用したほうが丁寧ではあるのだが・・・)
  • 「題意の面積を S とおくと・・・」などと,何かに自分で名前を付ける際には,必ず問題文に最後まで目を通して他の用途で使われていない文字を 選ぶよう習慣付けよう.さもないと・・・答案中で「S」を14回書いた後,文字「S」が問題文中で球面の名称として既に使われていたことに初めて気が付き,青ざめ,消しゴムで14個の「S」をゴシゴシこすり,そうこうするうち答案用紙がビリッと破れ・・・もう最悪・・・
  • 面積を定積分で表すなど,立式の第1行は,考え方の道筋がそのまま現れるように書く.暗算で処理した後のものを書くのはNG.
  • 求める最大値は,f (3)=・・・」「よって(*)が示された」などのように,主語を書くべし.つまり,そこに書いた主張が何についてのものなのかを言明すること.
  • 「log10 x=5 ⇔ x=105」などという自明な同値変形ごときに「⇔」なんて記号を使うのは大袈裟&お下品.やめてちょ.(大学のセンセイもあきれてるらしいぞ・・・)
  • 「よって」,「また」などの「接続詞」を正確に用いることにより,論理関係を明確に表したい.
  • 純文学小説のようなだらだら長い文章は書かない.数学の言葉である「数式」,あるいは図・表を活用して簡潔にまとめる.
  • とくに「確率」「場合の数」は,純文学小説になりがち.
    • 3つの選び方・・・8C3 通り
    • その並べ方・・・3! 通り

    などと箇条書きにまとめる.(この方が部分点ももらいやすい.)

  • 問題解法の中核をなす「方針」が把握できたら,細かい計算に入る前に,それを答案に書いてしまおう.たとえば
    「よって求める条件は,
    任意の実数 a に対して不等式①が成り立つこと・・・(*)
    である.」
    とか.それ自体に部分点があるかもしれないし,その後の舵取りに迷いがなくなる.
  • ↑その一例.場合分けをするときには,まず図などを利用して考えられるすべての場合を大雑把に提示してしまう.それだけで“方針点”がもらえるかもしれないし,全体像を把握できるので有利.
  • そして,個々の場合については,易しいものから順にやる.(やってる途中で試験終了するかもしれないから)
  • 「う~ん.ここは厳密に示すかなあ,それとも直感で済ますか・・・」と決断する際には,その箇所が問題全体の中でどの程度の割合を占めているかを考え,要する時間と得られる(引かれる)得点を予想して天秤にかける.
  • ウラワザ的なものでセコく点を稼ごう(時間を節約しよう)とするときもいっしょ.
  • 最後の結果を書く際には,何が要求されていたかを再確認すること.(「最大値」だけ答えて,「そのときの x の値」を忘れちゃうとか・・・)
  • 特に,1つの小問中で2つ以上のことが問われている場合は要注意.
  • ミスが出やすいのは「解き始め」(題意の取り違え)と「解き終わり」(「ふぅ~」と気が緩む)と覚えておこう.
  • 「解き始め」で起こるミスの例:
    「外分」なのに「内分」のつもりで解いてしまう..
    「a は正」などの言葉で書かれた情報を読み落とす.
  • 「解き終わり」で起こるミスの例:
    たとえば余弦定理である辺の長さ x を求めるとき
    x2=12+32-2・1・3cos 60°=7.
    と計算し終えたところで気が緩み,「7」をそのまま答として書いてしまう.この類のミスは,計算に長い時間がかかるときほど起こる.
    これを防ぐには,計算に入る前に解答用紙の隅に大きな薄い字で「√」と書いておく.するとそれが目に入ってウッカリ忘れがなくなる. 計算結果の「逆数」とか,「π倍したもの」とか,「1 から引いたもの」(確率,余事象)が「答」となる場合も同様に対処するとよい.
  • ↑このミスをやらかした場合,記述なら「9点/10点」もらえるが,穴埋めテストだと「0点/10点」つまり,客観テストとは,「結果だけを書けばよい」お気楽なテストと思われがちだが,その正体は「結果しか見てもらえない」残酷恐怖の試験である.
    「記述なら 9点/10点」といっても,その間違った答を後の設問で使う場合には・・・
  • 前半の設問の結果が出たとき,それをチェックしてから後半の設問に臨むべし.とくに答があまりにもキタナイ場合はちょっと待て!さもないと・・・
  • 試験で一番避けたいのは,前半の間違った結果を引きずって点にならない作業に時間を費やすこと.これをやったらまず落ちる.(やる人がなんと多いことか!)
  • 前半が証明問題になっている場合,それができてなくても後半の設問に参加資格はある(ことが多いと思われる).
  • 数学の“解答”は,答案に書いてあること全部.最後に“結果”だけを抜き出して再度書いたりしなくてもOk.もちろん余裕があれば書いてもいいけど,書いても1点も増えない.(つまり書かなくても1点も減点されない.)
  • 間違ったことや無駄なことをいくら書いても1点ももらえやしない.白紙といっしょ.
  • たとえば数列の問題で,一般の自然数 $n$ について論じなければいけない問題を,$n=1,2,3$ についてのみ論じても無駄.このような“具体例による実験作業”は,答案用紙に書くものではない.書いても0点.下書き用紙にて行うべし.
  • 証明できていないのを自覚しながら「明らかに成り立つ.」などとやるのはみっともないからやめること.1人で何百もの答案を見る採点者を欺くなんてムリムリ.心証を害するのがオチ.
  • だいたい,目下の「生徒」が目上の「採点官」に向かって,「明らかに」などというふざけた言い回しを使うこと自体が笑止&失礼千万.この単語,解答中では禁句ですぞ.
  • あと,数学の答案中で使っちゃいけない記号の代表選手が,「≒」.「おおよそ等しい」などというアバウトは「解答」は許されない.もっとも,下書き用紙において答の目星を付ける目的でなら,私もしょっちゅう使ってますがね.
  • そういう「目星を付ける」とか,「結果を予想」する作業まで答案用紙に書く人多いけど,書いても部分点など期待できない.(お情けで「1点」もらえることが絶対にないとまでは言えないが・・・)
  • パッと見イミ不明だからといって,即“捨て問”と決め付けるのはNG.そーゆーのに限って“気づけば一瞬”ってことがしばしば.
  • 単純計算の途中経過には一切部分点はないと思っておこう.計算やるなら絶対に正しい答を出す!出せそうにないならやらない(っていうか他の問題を先にやる).
    あるいは,ある大問を「あとは単純計算やるだけ」というところまででワザと止めておいて,他の大問で行き詰ったときの気晴らし用にとっておくなんて手も.
  • 残り10分位(?)になったら,解けてない問題に立ち向かうべきか,解けた問題の見直しをすべきか・・・.決断.
  • 最後まであきらめない.