子供の頃、がむしゃらに掛け算九九を覚えたり、意味もわからぬまま百人一首を記憶した経験のある方もいらっしゃるでしょう。実は、これらは“子供の脳”だからこそ成し得たのだということをご存知でしょうか。
人の脳は、成長に伴って「子供脳」から「大人脳」へと脱皮し、いったん大人脳に変わると、子供時代には可能であった「意味のわからないことをそのまま記憶に刻む」という営みができなくなります。
もちろん皆さんは既に大人脳になっているはずですから、
脈絡もなく羅列されているだけの内容は、記憶に残りません。

もちろん、私の著作物はそのような“脳の仕組み”も考慮して書かれています。例えば証券外務員の試験範囲:「株式会社法」に、会社を「大会社」であるか否か、公開会社(株式が広く流通)であるか否かという2つの観点から分類する件があります。広瀬教育ラボのテキストでは、この2×2=4種類への分類を表にまとめ、そのうち代表的な2つのタイプについてその特徴をイラストなどで印象付けた上で、各種会社に対する様々な機関の設置義務へと『体系的に』つなげています。

もちろん、市販参考書にも上記の内容自体は書かれていますが、多くの場合、そこに「前後のつながり」はなく、ただ“個々の”内容が並んでいるだけです。こうした傾向は、今の例に限った話ではなく、世の中には、体系的にまとまった書物や言説が非常に少ないのが実状です。

その理由はごく単純です。「発信者」・「教える側」は、当然ですが多くの場合その分野に“元々”長けている人であり、“無意識に”正しいことが実行できてしまいます。知識を体系的にまとめてから人に伝える必要性など、自身は全く感じていないのです。そのような「指導者」から発信されるのは、「脈絡なき大量知識の羅列」ですから、学習者は途方に暮れるしかありません。

「教育のプロ」は、自身が“無意識”に実行できることを、学習者が吸収できるよう『体系的に整理』してから発信することを、常に心掛けています。

宣言❷:
『広瀬教育ラボは、内容を体系的にまとめ、ストーリー性を持たせることにより、学習者の記憶に刻まれやすい記述を目指します。』